低学年(小1,小2)では文(「。」までの一文)が3つくらい連なると、そこまで通しての意味の理解が行き届かない子どもが多く見られます。
音読させてみてたどたどしい子だけでなく、スラスラ読めるのに意味が解っていない子もいるのです。
読んでいる時に注目している言葉の前後は意識できているのですが、先へ先へと注意をやっている内に、前に書いてあったことを忘れてしまうのです。
そのことがはっきりわかるのは、国語よりも算数の文章問題です。
少し長い文章問題では、問題文を読み終わった後に「何を聞かれているの?」と質問すると「よくわかんない」という答えが返ってきます。
構造がはっきりしている算数でさえそうなのですから、国語の長文ではなおさらです。
精読できる子が少ないと感じているのは、この点なのです。
この段階の子どもでは、段落ごとに読ませるのではなく、一文を読んだら「今読んだところはどういうこと?」と質問してみると、よろしいのです。
理解できていれば答えられますし、漠然とした理解だと言葉で説明できません。
また、その際に「この言葉は知っているのだろうか?」と思う単語があったら、「これはどういう意味?」と尋ねてみましょう。
これを繰り返すと、読んだ文章がちゃんと理解できるようになります。
つまり精読ですね。
知らない単語があっても、案外そのまま先へ行ってしまう子は少なくありません。
だから「◯◯っていう言葉の意味を、ママ(パパ)に教えて」のような、尋ね方で本人に調べさせると、なお良いと思います。
3つの文の塊の意味理解ができるようになれば、段落の理解への準備ができたと言えるでしょう。
このように、音読の次のステップも意識されてみてはいかが?
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