小学校4年生になって、わる数が二桁のわり算で苦労しているというご相談がありました。

算数


実は、同じような悩みは少なくないのです。

桁がいくら増えてもなんなく計算できる子がいる一方で、急に計算が苦手になったと感じる子もいます。

わる数が1桁と2桁でどこが違うのか?

それは九九にすぐに持っていけるかどうかの差です。

計算が得意な子はそれができるけれども、不得意な子はそれができません。

その違いは「概数の感覚」だと思います。

92÷23を見て、およそ90÷20つまり9÷2をパッと思い浮かべられるかどうか。

瞬時にこれができれば、商に4を立てられます。


今の小学校での指導は、計算を確実にするために、暗算はあまり歓迎されません。

式も筆算も書かないと注意されるという声も聞きます。

そのせいで、およそいくらかの感覚が育ちにくいのです。

簡単な数でも筆算しますので。


そこで概数の感覚は日常生活で養っておくとよいのです。

それほど難しいことではなくて、親子の会話の中に数が出てきたら「これはだいたい50だね」と、およその数を盛り込むだけです。

スーパーの買物に一緒に行って、だいたいいくらか、レジで千円札は何枚必要かを、買い物かごに品物を入れる度に、子どもに概算させるのも効果的です。

親子で当てっこゲームをするのも楽しいです。

「これは100円、これは大体300円」とやっていけば、子どもにもそれほど難しい計算ではありません。

概数の感覚は、小数の計算で桁違いの間違いに気づくためにも必要です。

勉強と気付かずに、このセンスが養えたら良いですね。